「相続時精算課税制度」とは?

父母や祖父母から、
子や孫への
生前贈与について
選択できる制度

「相続時精算課税制度」は、60歳以上の父母、または祖父母から、18歳以上の子や孫への生前贈与について、贈与を受ける子や孫の選択によって、利用できる制度です。
贈与を受ける人は、贈与をする人ごとに、相続時精算課税を利用するかどうかを、選択することが可能です。

本制度は、2,500万円(特別控除)までの贈与が非課税となる制度です。2,500万円を超過した贈与は、贈与税率が一律20%となります。

ただし、相続時精算課税制度の特別控除を適用した贈与財産は、贈与者の相続発生時(亡くなった時)に、相続財産に加算して相続税が計算されます。

適用対象者

対象者

本制度の適用対象となる贈与者は、60歳以上の方(父母、祖父母など)、受贈者は成年に達している子で、贈与者の直系卑属である推定相続人(現状のままで相続開始した際に、ただちに相続人となるべき人)または孫です。養子も一親等の血族であり推定相続人ですので、人数に制限なく適用されます。

贈与者

贈与をした年の1月1日時点で、60歳を超えている父母、または祖父母
(住宅取得資金は贈与者の年齢制限なし)

受贈者

贈与を受けた年の1月1日時点で、18歳または20歳を超えている、贈与者の直系卑属の子、 推定相続人、または孫

適用の手続

  1. 相続時精算課税制度を選択できる受贈者は、初回贈与を受けた翌年2月1日~3月15日までに、所轄の税務署長宛へ届け出を贈与税申告書に添付します。
  2. 受贈者は、贈与者(父母・祖父母)ごとに選択ができます。
  3. 一度選択すると、選択した贈与者から贈与を受ける財産については、その選択をした年分以降、すべてこの制度が適用され、変更することはできません。
  4. 贈与財産の種類、金額、贈与回数に制限はありません。

2024年以降の贈与(基礎控除110万円の創設)

その年の暦年課税の基礎控除とは別に、年間「110万円までの基礎控除」を控除し、さらに複数年に渡り利用できる「特別控除:累計2500万円」を控除後の金額に20%税率を乗じて算出します。贈与額が年間110万円の基礎控除額以下であれば贈与税の申告は不要です。

計算例

  1. 贈与額―基礎控除110万円=B(B≦0なら申告不要
  2. (B―特別控除額(累計2500万円)×20%=贈与税(B>0なら税額0でも申告必要
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